整体セミナーを開催しました(姿勢、触れ方編)

- update更新日 : 2023年07月19日
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いたみわすれ整体師の山川翔一です。

今日は当院でセミナー(練習会)を開催しました。

具体的な疾患別テクニックではなく、その前提になる「姿勢」「触れ方」についてです。

撫でる整体施術を行う場合、段階別に表現すると、

−1:治そうと思いながら撫でる
0:ただ撫でる
1:調和の姿勢を維持したまま撫でる
2:調和の姿勢+2メートル奥を意識しながら撫でる
3:調和の姿勢+2メートル奥の意識+丹田〜手首までを繋いだまま撫でる

この5段階になります。

※「調和の姿勢」については、別記事【基礎であり、奥義でもあるもの】で詳しく説明しています

整体施術において、「治そう」「治ってほしい」と考えるのは、賛否両論ではありますが、個人的には邪念に分類されると思っています。

まず、私たち施術家は他人を「治せません」。

施術家も、医師でさえも、他人を治すことはできません。

例えば、あなたが骨折したとして、整形外科で離れてしまった骨を元の位置に戻してもらったとします。

骨同士が離れていてはくっつきようがありませんので、必要な処置です。

では、医師が骨を元の位置に戻してくれた後、実際に骨同士をくっつけるのは誰が行うのでしょうか?

医師、ではないですよね。

治してくれるのは、あなたの骨の細胞です。

骨細胞が細胞増殖を繰り返し、折れた骨同士をくっつけてくれるんです。

医師の役割は、骨細胞が増殖しやすいように骨の位置を戻すところまで。

そこから先の実際に治す段階は、患者さんの細胞にしか行うことができないんです。

これはあらゆる施術において共通です。

施術家も、医師も、できることは患者さんの細胞の回復力=自然治癒力が最大限発揮されるようにきっかけを与えるところまで。

私たちは「治す」のではなく、「治りやすくなる」というきっかけを与えるのが役割です。

だから、私は施術中も「治そう」とは考えません。

強すぎる「治そう」という想いは、施術者や患者さんに余計な緊張を与えることに繋がりますし、極端な場合、強すぎる念がお互いの体調に悪影響を出してしまうこともあります。

だから、撫でる整体施術において「治そうと思って撫でる」はマイナス段階になります。

ただ撫でるだけの方が効果が高かったりするんです。

肩のある部位を摘んで、痛みの度合いを確認する検査

実際に、施術前に肩の痛みの検査を行い、その後に「治そうと思って撫でる」を行うと、検査結果が悪化しました。

調和の姿勢+2メートル奥の意識+繋いで撫でた後に検査を行うと、痛みは改善していました。

ただ撫でるだけで、人間の体は良くも悪くもなるんです。

その、ただ撫でるだけで良い影響を出すための第一歩が、調和の姿勢。

左右から押されても、前後から押されても動じないほど体幹が安定していながら、肩を押すと体幹を軸に回転するくらい脱力できている状態が、調和の姿勢になります。

横から押しても体感が安定しているので倒れない

この姿勢を維持しながら整体施術を行うと、同じことをしていても施術効果が上がるんです。

また、自分の威圧感を消したり、雰囲気を柔らかくする効果もあるので、日常での人間関係も円滑になったりします。

次に、2メートル奥の意識ができているかについて。

触れる、撫でる、押すにかかわらず、ただ体の接触面を意識するだけより、その奥2メートルを意識した方が、やはり施術効果が上がります。

患者さんも、密着性や安定性が変わったのがわかるくらい変化が出ます。

2メートル奥を意識する練習

最後に、丹田〜手首までを繋ぐ練習ですが、これが難しい。

繋いだまま施術すれば、これも施術効果が上がります。

しかし、普段やらない体の使い方になるので、慣れるまでが大変です。

特に肩に力が入ってしまい、繋がりが途切れてしまう人が多い印象。

丹田〜手首までを繋ぐ練習

これがうまくできるようになった場合、患者さんとしては、施術の柔らかさが違いとして体感できることが多いと思います。

ちなみに、今回は施術に活かすことを前提にこれらの練習を行いましたが、全て護身術にも応用できます。

例えば、誰かに手首を持たれてしまった場合でも、調和の姿勢を取り、2メートル奥+丹田〜手首を繋いだまま腕を払うだけで、ほとんどの相手を吹っ飛ばすことができます。

昔、武術は活法と殺法に分かれていて、それらは表裏一体でした。

基本が同じなので、片方ができれば、もう片方もできるようになる。

人を健康に導く施術と、人を傷つける護身術は同時に身につけることができるんです。

今回はこれらの基礎練習に加えて、重心を地球の核と一体化させてさらに体幹を安定させる方法や、精神的にも物理的にも患者さんから「もらわないようにする」ための方法、四柱推命を元に患者さんの生年月日から素質や方向性を判断し、会話を円滑に進める方法などをお伝えしました。

人に教えることが、何より自分の上達に繋がるので、今後も定期的に基礎練習会を開催していこうと思います。

また、「全く整体をやったことがないが、技術を身につけて将来的に独立したい人」や「すでに整体をやっているが、自分の技術に限界を感じている人」に向けてのセミナーも開催を検討しています。

私自身、最初はただの慰安的な揉みほぐししかできず、患者さんから「まだ痛い」と言われることに怯えながら施術をしていました。

しかし今は「痛みが軽くなった」「症状がなくなった」と患者さんから喜ばれ、私も自信を持って「これなら大丈夫ですよ」とお伝えできるようになりました。

誰でもその段階までいける技術や考え方、姿勢や触れ方などを身に付けたいという要望が多ければ、セミナーを開催する方向で進めていきます。

セミナーを受講したいという要望がある方は、当HPのお問い合わせフォームか、各種SNSにてメッセージをいただければと思います。