基礎であり、奥義でもあるもの。

- update更新日 : 2024年11月22日
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いたみわすれ整体の山川翔一です。

2023年2月25日に松山で整体技術講座に参加してきました。

セラピストを育てるセラピストである岡田哲也さん主催の、「0.0.0術」の講座です。

まずは簡単に講師紹介を。

今までに本を2冊出版されており、また電子書籍も出版されています。

【で、ほんとはどうしたいの?】
自分が望む生き方へ。『で、ほんとはどうしたいの?』と自分に問いかけてそこからの具体的一歩を伝える処女作。

で、ほんとはどうしたいの? www.amazon.co.jp

【キラキラな宇宙法則をめちゃくちゃ日常生活に使ってみました】
「半径5メートルの幸せ」の整え方から願望実現まで。スピリチュアルをリアル日常生活に活用する虎の巻。

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【半径5メートルの幸せ】
愛着障害のパターンを抑圧タイプの優等生と発散タイプの不良娘に当てはめて、感情をキーワードにしてそこから自分らしく輝いていくための日常生活の整え方についてをお伝えしています。

PDF書籍【半径5メートルの幸せ】岡田哲也著 | tetsuyaokada powered by BASE 【半径5メートルの幸せ】PDF形式の電子書籍です。※書籍の郵送はございません※電子書籍で185ページになります愛着障害のパ tetsuyaokada.thebase.in

私の主観から見ると、「スピリチュアルを日常生活に活かすための具体的な方法を伝えている人」です。

⑴セミナー参加のきっかけと理由

元々、私は鍼灸の資格を取りながらカイロプラクティックの師匠の元で修行し、専門学校卒業後は一般的な鍼灸整骨院に就職しました。

これはあまり知られていない、もしくは聞いたことがあるけど信じたくないことかもしれませんが、痛みやコリがあるときに強く押す、強く揉むことをすると、多くの場合、その部分の組織が壊れます。

考えてもみてください。

コリとは、筋肉が硬くなって慢性化したものです。

コリが続くと、硬くなった筋肉が血管を圧迫して血流不足を引き起こし、痛みやだるさなどの症状が出てきます。

悪い部分は硬いんです。

で、「硬いものは脆い」という法則があります。

柔らかいものを叩いても、ふにょふにょしていて柔らかいままです。

土ねんどを金づちで叩いても、形が変わるだけですよね。

では硬いもの、それこそ乾燥して動かなくなった土ねんどを金づちで叩くとどうでしょう?

粉々になりますよね。

それと同じように、硬くなった筋肉を無理やり力で押したり揉んだりすると、筋繊維が切れて壊れてしまいます。

よく聞く「揉み返し」というのは、筋肉が壊れて炎症が起こっている状態、極端な話、殴られて打撲になったのと同じ状態です。

コリを強く揉んでもらうと気持ちいいのは間違いないですが、それで良くなるかというと、大抵は余計悪化してしまうんです。

しかも体はかしこいので、良くも悪くも環境に適応してくれます。

前提として、コリは何かしら理由があり、必要があったから発生したものです。

「これ以上使いすぎたら壊れるから、今のうちに動かないようにしておくね」という体からのメッセージだったりします。

その、必要があって硬くなっていた部分を、力で無理やり揉みほぐしたりしたら。

「せっかく必要があって硬くしてたのに、なんか無理やり壊された。次は同じ刺激が来ても壊れないようにもっと硬くしよう」と、余計に硬くなってしまいます。

これが、

「揉んでもらった時は気持ちいいけど、すぐにまたコリが戻ってしまう」

「何度も揉んでもらっているうちに、だんだんもっと強い力じゃないと満足できなくなってきた」

の正体です。

その事実に気づいてから、私は力で押すのではなく、もっと別の方法で筋肉を、コリを柔らかくできないかと模索し始めました。

押すのがダメなら、流してみるか? リンパマッサージなんかは流す手法がメインだし。

いや、揺らすのはどうだろう? 身体を左右に揺らす金魚のふん体操でコリが楽になると聞いたことがある。

いやいや、もっとシンプルに「押す」の反対である「引く」ならいけるんじゃないか?

などなど、5年ほど研究してきました。

現代は時代と技術の進歩により、多くの技術教材や研修が存在し、自分の中で「これはいける」というソフトな施術が組み上がってきました。

しかし、技術や知識の探究に終わりはありません。

「もっと患者さんの負担を少なくしながらよくできる方法はないか?」

「もっと少ない来院回数でよくすることはできないか?」

と、試行錯誤を続けております。

そんな中、去年あたりから意識し始めたのが、

「姿勢」

です。

世の中の、いわゆるゴッドハンドと言われる方々は、「会っただけで痛みが取れる」「検査のために触れた時点で楽になってる」など、正直訳のわからない結果を出したりします。

私も、それができればもっと患者さんに貢献できる。

あと、再現性があれば世の中の仕組みを一つ知ることができる。

そんなこんなで1年ほど研究した結果、現在のところは

・重心を限りなく下げて体幹を安定させながら、地の気を施術に使う「底丹田の姿勢」

・重力を相殺してゼロに近づけて対象を緩めながら、天の気を施術に使う「零位の姿勢」

この二つを使って、施術に臨んでいます。

実際、これらの姿勢を意識しながら施術を行うと、何も姿勢を意識しなかった時と比べて結果が明らかに良くなるんです。

ここまでが前提の話、ここからが本編。

そんな飽きもせず「もっと良い方法はないか?」と試行錯誤していたところ、前述の岡田哲也さんの「0.0.0術」という講座を知りました。

なんでも、

「古武術や合気道を数年間やってようやく到達できるレベルに1日でなれる」とか、

「奥義だけど基本」とか、

極真空手指導員だった私としてはとても気になるキーワードばかりだった訳です。

他にも、

「あなたが自然体なら相手が緩む」とか、

「あなたが戦うと相手も身構える」とか。

「自分が力むから患者さんが力む」

「自分が脱力できれば患者さんも自然と脱力する」

「力で押すと患者さんの体も力で押し返してくる」

なんかは、もう体感として嫌というほど実感していました。

なので、岡田哲也さんが愛媛でセミナーをすると聞いた時は、即決で参加を決めました。

今の自分の軸になっている姿勢に、古武術の奥義と言われる姿勢を取り入れたらどうなるのか?

今自分が行っている「撫でる」「揺らす」施術に、新しいヒントをもらったらどう進化するのか?

楽しみに当日を迎えました。

⑵実際に参加して、何がどう変わったか?

まず、当たり前ですが姿勢が変わりました。

セミナー中は「ぽぅの姿勢」や「調和の姿勢」と呼ばれている、新しくも古い姿勢です。

今回は嫁さんも参加

なんでも、宮本武蔵がすでに五輪の書にその姿勢を書いていたのだとか。

なにそれ強そうじゃん。

余談ですが、私にとっての宮本武蔵はFGOの武蔵ちゃんです。

FGOの宮本武蔵
引用:https://www.youtube.com/watch?v=z1XJYxdXDyg

それはさておき、

実際、このぽぅの姿勢は筋出力が上がるんです。

脱力できているのに、力は入る。

ということは、この姿勢をとっていれば患者さんの余計な緊張を誘発することなく、より効率的に刺激を入れて施術することが可能な訳です。

これは良いもんだ。

ところで、患者さんの「余計な緊張」には、緊張した手で触れて誘発されるパターンももちろんありますが、「感覚が合わない人」や「威圧感がある人」などが近付いただけでも、体は緊張してしまいます。

誰だって、サングラスにスーツのガタイが良い兄ちゃんたちが目の前に現れたら、多少は身構えたり緊張したりしますよね?

そこまで極端ではなくても、患者さんからすれば整体に行くのって、

「あまりよく知らない人に、目を瞑ったまま触れられる」

という状態になるんです。

どんな人かもよく知らないまま、横になって、目を瞑って、「お願いします」と脱力するわけで。

怖いですよ。

緊張もするってものですよ。

そんな状態の患者さんでも、このぽぅの姿勢であれば、まず触れる前から緊張を緩和できます。

自分の威圧感を消す、という表現が正確かどうかはわかりませんが、相手に「この人なら任せて大丈夫かも?」と思ってもらうことができるんです。

整体師、施術者にとって、こんなに武器になるものはありません。

ついでに、相手の抵抗感や緊張感を落としながら、自分の筋出力は上がっている状態にできるので、武術としてもめちゃくちゃ有用だと思います。

今度道場に行った時に検証してみませう。

前半は、このぽぅの姿勢で実際に筋出力は上がったのか? 体幹は安定しているのか? 相手の緊張は取れているのか? などなどを実践形式で体感して、腑に落としていきました。

後半は、その姿勢を使ったボディワーク(つまり施術)の時間です。

ぽぅの姿勢をとっていれば、患者さんに触れる前に緊張が取れるし、触れてるだけで筋肉が緩んでいくので、それを応用した実際の施術方法を学びました。

事前に聞いていた通りの、撫でる施術です。

撫でるだけの施術でよくなることは普段の自分の施術でも明らかでしたので、そこはすでに腑に落ちています。

他にも包む、触れるだけなどなど、多様な手技を学びました。

今の自分の、撫でることによって末梢神経と中枢神経の繋がりを強化して、反射を起こしながら筋肉を緩めていく特殊な整体とこの姿勢を組み合わせたら、どれだけ効果が上がるのか、楽しみです。

実際、今日(2月26日)も患者さんを施術しましたが、これまでよりもかなり改善度合いが大きくなりました。

もちろん、まだまだ検証が足りないので、これからもどれだけ変わっていったのか記録をとっていきます。

(当院は毎回、患者さんの施術前と施術後の状態を紙に記録して、どこがどれだけよくなったのか、どこがどれだけ残っているのかを説明していますので、その改善の幅が大きくなっていたら成功ですね)

このチェックシートで比較した時に今までよりも大きく改善していた

⑶あとがき

総じて、参加して良かったと思える内容の講座でした。

自分のスキルや認識が間違いなく上がりました。

「ぽぅの姿勢」が「底丹田の姿勢」と「零位の姿勢」と矛盾せず、むしろ補強し合うようなものだったのが1番の収穫でした。

施術的にも、武術的にも、まだまだ伸び代があって嬉しい限りです。

身体の仕組みって面白い。

すでに整体師として活動されている方で、

「患者さんが力を抜いてくれない……」
「自分の力を抜くことが難しい……」
「強押しで自分が疲れてしまい、少しの人数しか施術できない……」
「もう指が痛くて押したくない……」

と思っている人は、ぜひこの講座を受けてみてください。

新しいものが見えてきて、施術効果も上がって、整体師としての仕事がもっと楽しくなると思います。

講座開催予定日は岡田哲也さんのアメブロからどうぞ。

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