脳疲労は医学的な診断名なのか?穂むらがこの言葉を使う意味

folder自律神経調整

結論からお伝えすると、私は「脳疲労」を医学的な診断名として使っていません。

休んでも抜けない疲れや緊張、眠りの浅さなどを一緒に整理するときの、説明のための言葉として使っています。

この言葉だけで原因を決めたり、病気の有無を判断したりすることはありません。

脳疲労は医学的な診断名ですか?

いいえ、正式な診断名としては使っていません。

厚生労働省は、ICD(国際疾病分類)を、世界保健機関(WHO)が作成する疾病・健康問題の分類として説明しています(厚生労働省「疾病、傷害及び死因の統計分類(ICD-11準拠)」WHO「ICD-11」)。

厚生労働省とWHOが公開している情報の中に、「脳疲労」という言葉を正式な診断名として確認できる記載はありません。

私も、「脳疲労」を病名として診断することはありません。

利用者様に説明するために使っている、院内の言葉です。

神経整体院 穂むらでは「脳疲労」をどのような意味で使いますか?

言い換えると「脳の疲れ」や「ストレス対処能力の低下」です。

休んでも抜けない疲れ、お身体の緊張、眠りの浅さといった状態を、利用者様に分かりやすくお伝えするときに使っています。

神経整体院 穂むらでは、自律神経やストレスの状態を専用の測定器で数値にして、体調を見るときの参考にしています。

ただし、この数値だけで「脳疲労かどうか」や病気の有無を判断するものではありません。

数値は、感じているつらさを一緒に整理するための目安の一つです。

私自身、以前に無理を重ねて、心と体の調子を崩した時期があります。

体が一日中重く、寝ても疲れが取れない。

夜中に何度も目が覚める。そんな状態では、一番大切にしたかった妻にも、優しくできませんでした。

この経験から、「休んでも疲れが取れない。些細なことでついイライラしてしまう」という状態を、軽く扱いたくないと思っています。

ただ、これは私個人の経験であって、脳疲労という言葉の医学的な根拠にしているわけではありません。

脳疲労と疲労・睡眠障害・慢性疲労症候群は同じですか?

同じではありません。

WHOは、慢性疲労症候群について、長く続く強い疲労に、睡眠の問題や運動後の症状悪化などが伴う場合があると説明しています(WHO「Chronic fatigue syndrome」)。

慢性疲労症候群は、WHOの分類の中で扱われている別の状態です。

私が使う「脳疲労」とは、同じ意味では使いません。

「脳疲労」が正式な診断名として確認できないからといって、疲れや眠りの浅さ、頭がぼんやりする感覚そのものを否定しているわけではありません。

感じているつらさは、実際にあるものとしてお話を伺っています。

脳疲労という言葉だけで原因を決めないのはなぜですか?

原因はひとつではなく、いくつもの要因が重なっていることがほとんどだからです。

「症状の原因は一つとは限らず、いくつもある」と私は考えています。

休んでも抜けない疲れや眠りの浅さも、原因はひとつではないことが多いと考えています。

睡眠、ストレス、運動量、姿勢のクセ、食生活、これまでの病歴など、いくつもの要因が重なっていることが多いので、「脳疲労だから」の一言で片づけることはしません。

ひとつの言葉で片づけてしまうと、本当に確認すべき背景を見落としてしまうからです。

どのような時に医療機関への相談を優先しますか?

症状が強い、急に異常が起きた、長引いている、日常生活に支障が出ている。

このいずれかに当てはまる場合は、整体の前に医療機関へ相談してください。

具体的には、次のような症状です。

  • 経験したことのない突然の激しい頭痛
  • 急に起きた片側の手足のしびれ・脱力、ろれつが回らない
  • 急な息切れ・呼吸困難、締めつけられるような胸の痛み(迷ったら119番も含めて、すぐに医療機関へ)
  • 気分の落ち込みが続いてつらい(心療内科・精神科への相談を優先してください)

すでに医療機関で治療を受けている方は、自己判断で治療や薬を中断しないでください。

神経整体院 穂むらで確認することは何ですか?

初回のカウンセリングでは、睡眠、ストレス、運動量、姿勢のクセ、食生活、これまでの病歴などを、一つひとつ確認します。

「脳疲労」というひとつの言葉で原因を決めつけず、その方の生活背景全体から、今のお身体で何が起きているかを一緒に整理するためです。

お身体の状態は手で触れながら確認し、あわせて自律神経やストレスの状態を専用の測定器で数値でも確認します。

施術の前後では、変化をご自身で確かめていただきます。

よくある質問

Q. 脳疲労は病院で診断できますか?

A. 「脳疲労」という言葉自体は、厚生労働省・WHOが公開している情報の中で正式な診断名として確認できません。私は診断のための言葉としてではなく、お身体の状態を説明するための言葉として使っています。気になる症状がある場合は、医療機関にご相談ください。

Q. 慢性疲労症候群と同じですか?

A. 同じではありません。慢性疲労症候群は、WHOの分類の中で扱われている別の状態です。私が使う「脳疲労」とは区別しています。

Q. 頭痛やめまいも脳疲労ですか?

A. 頭痛やめまいは、脳疲労以外のさまざまな病気や状態でも起こり得ます。私は、頭痛やめまいがあるからといって、原因を脳疲労ひとつに決めつけることはしません。

Q. 病院と整体のどちらへ行けばよいですか?

A. 症状が強い、急に異常が起きた、長引く、日常生活に支障が出ている場合は、まず医療機関にご相談ください。穂むらは医療機関ではないので、診断や治療はできません。

神経整体そのものについては、神経整体とは?一般的な整体との違いと、穂むらで行っていることの記事で説明しています。今のお身体の状態を確認したい方は、ご予約フォームからご連絡ください。

文責:神経整体院 穂むら 院長 山川翔一(鍼灸師〔国家資格〕・医薬品登録販売者)

本文中で参照した公的情報:厚生労働省「疾病、傷害及び死因の統計分類(ICD-11準拠)」/WHO「ICD-11」/WHO「Chronic fatigue syndrome」